元ジャンポケ・斉藤慎二の事件にみられる違和感

社会
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元お笑いトリオ『ジャングルポケット』の斉藤慎二被告の不同意性交等罪に関する裁判が始まり、再び事件に注目が集まっているようですが、私は、この問題について事件発覚当初から違和感があるので、このタイミングで記事にしたいと思います。

不同意性交等罪そのものに対する違和感

斎藤被告の事件について、多くの人は斎藤容疑者が一方的に女性に行為を迫ったと考えているでしょうし、メディアも大半が、そう報じています。
そんな中、日刊SPA!の記事で、斎藤被告側の主張の詳細が掲載されていました。

元ジャンポケ斉藤慎二被告「ロケバス事件」で実刑は不可避か…「好意を持ってくれていると思ってキスをした」弁護側が全面反論 | 日刊SPA!
2024年7月、ロケバスの車内で女性に性的暴行を加えたとして、不同意性交などの罪に問われている、お笑いトリオ「ジャングルポケット」の元メンバーの斉藤慎二被告(43)に対する初公判が、3月13日に東京…

これを読むと、女性側が、かなり積極的に行動していた様子がうかがえます。
斎藤被告も『女性が可愛いかった』程度の短絡的な理由で、性犯罪を起こすようなことはないと思われ、行為に至った経緯には何らかの理由があったのでしょう。

そもそも私は、斎藤被告が罪に問われている不同意性交等罪という犯罪に、大きな違和感を覚えます。
2023年に改正される前まで、強姦罪は暴行や脅迫を用いて一方的に性行為をする罪、準強姦罪は相手を心神喪失にして(例えば薬やアルコールを用いて)性行為をする罪とされていました。
一方、これら強姦罪・準強姦罪を改正して作られた不同意性交等罪は、同意していない性行為が性別問わず罪となっています。

しかし、性行為は片側がして片側がされるという関係ではなく、通常、お互いでするものです。
そのため、同意も、お互いでするはずです。
不同意も同じことで、過去の強姦罪や準強姦罪などのケースを除いて、ほとんどの場合は、お互いしていないことになります。

〇〇は、今から✕✕と性行為を行います。
✕✕は、〇〇との性行為に同意します。

なんて会話後に性行為をする人は、まずいないと思います。

性行為について、厳密に同意・不同意という問題を突き詰めていたら、毎日、万単位で不同意性交等罪に該当する性行為が行われているかもしれません。
つまり、不同意性交等罪は、法律で定められた犯罪行為と現実との間に、大きな乖離があると言わざるを得ないのです。
斎藤被告のケースで言えば、女性が積極的に行為に至ったと判断された場合は、斎藤被告が無罪になるどころか、女性側が加害者になってしまうという話で、被害者と加害者が表裏一体であるわけです。
これほど曖昧な法律は、現実的に運用することが難しいのではないかと個人的に思います。

少子化問題と不同意性交等罪に対する違和感

以前にも書いたことがありますが、現在の日本には恋愛を阻害するような法律や条例、あるいは判例が次々と作られています。
例えば、職場で誰かに彼氏や彼女がいるかいないかを聞いたら、セクハラとして民事上の不法行為に問われる可能性があるそうです。
それ以外にも、アルバイト先で出会った20歳の大学生と16歳の高校生が付き合うことになれば青少年健全育成条例、好きな人に猛アタックすればストーカー規制法などの罪に問われかねません。
善悪の問題は置くとして、これらの法律が国民の恋愛行動を萎縮させる方向に進むことは確実と言えるでしょう。
これらの法律を仮に恋愛萎縮法と呼ぶのなら、不同意性交等罪は性行為萎縮法と言えます。
上記した通り、性行為をする際の同意なんて曖昧なものが、重罪になるリスクを伴うようになれば、国民が性行為をすることに萎縮してしまう可能性があるわけです。

現在の日本社会にある最大の問題として、多くの政治家や識者は少子化を挙げています。
人口を維持するには出生率(合計特殊出生率)が2.07必要と言われていますが、日本では1974年移行、50年以上にわたって2.07以下が続いており、それどころか、現在は2.07を大きく下回る1.15(2024年のデータ)まで出生率が下がっているのです。
このような状況を踏まえ、政府は異次元の少子化対策を行うとしていますが、上記した通り、恋愛萎縮法・性行為萎縮法が次々と作られているのが現実なわけです。

もちろん、現在の少子化は社会的な価値観の変容(主に女性の社会進出)が主な原因であり、上記した法律の影響がそこまで大きいわけではありません。
法律が社会的な価値観をもとにして作られるという点で考えれば、恋愛萎縮法・性行為萎縮法が次々とできた現実は、現在の日本社会が少子化を望んだ結果とも言えます。
いずれにせよ、斎藤被告が罪を問われている不同意性交等罪と、解決すべきはずの少子化問題について、ズレを感じてしまうわけです。

以上、私には、斎藤被告の事件に現在の日本が抱える問題が見え隠れしているような気がしてなりません。

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